資金繰りをして現金の流れを把握しよう

資金繰りとは、現金の出入りを調整して不足することのないように、十分な現金を手元に残しておくことです。水道光熱費等の必要な費用や仕入れの支払いの時期と実際のお金が手に入る時期を見計らってバランスを取る必要があります。帳簿や貸借対照表、損益計算書を閲覧しても、実態が把握しにくいので、月単位や3ヶ月単位で細かく資金繰り表を作って管理した方がわかりやすいでしょう。表計算ソフトでも作成しやすいです。

該当する月のうち、予定される支出や費用を算出しておき、どのくらいの額を使いそうか確認します。そのうえで、現金収入の予想額や、売掛金と受取手形から回収できそうな額を調べておきます。余裕がある場合はいいのですが、収支が同じくらいだったり、現金が不足しそうな時は要注意です。帳簿上では黒字経営でも、売上の中には売掛金や受取手形のような債権が含まれています。

実際にお金が入るには先になってしまうので、掛け売上や手形決済の会社が何らかの原因で支払えない事態になったら、入るはずの現金が入手できなくなり、黒字なのに連鎖倒産する恐れもあります。資金繰りをすることで、早めに何らかの手立てを考えることもできます。代金の回収に遅れが出そうなときは、早めに支払先に依頼して、支払いの時期を繰り延べしてもらうこともできます。また、現金不足に対応するため、受取手形を割引して早めに現金化したり、売掛金の債権を金融機関に手数料を払って譲渡し、対価として現金を手に入れることも可能です。

黒字経営している場合は、銀行や地域の信用金庫の審査に通りやすい可能性もあるので、現金不足に備えるために融資を申し込む対策もできます。

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